中小企業の経営者・労務担当者の皆さまへ――
厚生労働省の研究会が、障害者雇用納付金制度の対象を「常用労働者100人以下の事業主」へ拡大する検討案を提示しました。
まだ結論ではありませんが、実務に影響する可能性がある重要なテーマです。


障害者雇用納付金制度とは?

障害者雇用納付金制度は、常用労働者に占める障害者の割合が法定雇用率に満たない事業主に対して納付金を支払わせる制度です。現在の制度では、常用労働者100人以上の事業主が対象ですが、今回の検討ではこの対象が100人以下の事業主にも広がる可能性が議論されています。


検討の背景

今回の研究会は、障害者雇用促進制度の在り方についてヒアリングやデータ分析を行ったうえで、対象事業主の範囲拡大や、障害者雇用の質の向上に関する意見をまとめています。
その中で、常用労働者100人以下の事業主にも納付金の対象を拡大する方向性が提示されました。
これは制度の公平性を高める意図があるとされていますが、対象事業主側にとっては負担増のリスクにもつながりかねない内容です。


なぜ中小企業経営者が知るべきなのか

現時点では研究会段階の検討案ですが、今後 法令改正に反映される可能性があるテーマ です。
中小企業の立場から見ると次のような影響が考えられます:

対象企業が増える可能性

もし対象が常用労働者100人以下まで広がれば、

  • これまで納付金制度の対象外だった企業も対象になる
  • 障害者雇用の実績が少ない企業は納付金を納める義務が出る可能性

といった、実務負担の変化があり得ます。

先手の労務対応が競争力に

障害者雇用が進む企業は 法令対応だけでなく、組織の多様性や人材戦略の強化 につながります。
制度拡大を見据えて、今のうちに障害者雇用の取り組みを整理・強化することが、中長期での企業価値アップにつながります。


経営者が今すぐできる準備

制度の検討が進む中でも、以下の対応はすぐに着手できます

障害者雇用の状況を把握・見える化
現在の障害者雇用率や受け入れ環境を正確に把握します。

採用・定着施策の検討
障害者雇用に関する積極的な採用や職場環境整備策を計画します。

社内ルール・就業規則のアップデート
法令対応だけでなく、納付金制度拡大も視野に入れた規程の整備を進めます。

これらは、法改正後の対応をスムーズにするだけでなく、従業員満足度の向上にも寄与します。


まとめ:検討案は「制度の広がり」を示唆

今回の研究会資料では、
常用労働者100人以下の事業主にも納付金対象を拡大する検討が提示されています。
これはまだ案の段階ですが、今後の法制度化に向けて大きな動きとなる可能性があります。

中小企業の経営者としては、単なる法令対応ではなく、障害者雇用を企業価値向上につなげるチャンスとして戦略的に捉えることが重要です。

詳細はこちら

<第13回 今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会(資料)>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69693.html

ドリームパーソル社労士事務所
代表 野田 千秋

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