「最低賃金の上昇、もう限界…」
そう感じている経営者の方にとって、

今年の業務改善助成金は“使うかどうか”ではなく
“使えるかどうか”が問われる制度に変わりました。

令和8年度は、制度の前提が変わっています。以下に変更点やポイントを整理して解説いたします。


■ 【結論】今年はここを外すとアウト

  • 対象要件が変更(最低賃金未満が前提)
  • 申請期間が極端に短い
  • 投資内容の審査が厳格化

「とりあえず申請」は通用しません


■ ①【最重要】対象が変わった

▶ 地域別最低賃金未満の事業場が前提

今年最大の変更点です。

最低賃金を下回っている状態の事業場が対象


■ 実務への影響

  • 是正型の制度へシフト
  • すでに適正賃金の企業は対象外の可能性
  • 申請前の賃金チェックが必須

“申請前の賃金診断”が勝負を分けます


■ ②【申請は一瞬】スケジュールが厳しい

令和8年度は例年と異なり、

9月1日受付開始


■ 申請期限

  • 最低賃金発効日前日
    または
  • 11月末

➡ 実質

9月〜10月の約1か月勝負


■ 経営判断のポイント

9月に検討では遅い

✔ 8月までに

  • 賃上げ額
  • 設備投資内容
  • 見積取得

上記を具体的にどうするか、計画内容を決めておく必要があります。


■ ③ コースは3つに再編(重要)

  • 50円コース
  • 70円コース
  • 90円コース

➡ 小幅賃上げではなく
“意味のある賃上げ”が前提


■ 助成額

最大600万円(事業場単位)


■ ④ 設備投資は「生産性向上に資する」が絶対条件

今回の制度の本質です。

生産性向上が説明できるか


■ 導入事例(実務で多いパターン)

▶ 飲食業
・モバイルオーダー導入
→ ホール人員の生産性向上
時給50円アップ+回転率UP


▶ 建設業
・勤怠アプリ導入
→ 残業時間削減
人件費最適化+賃上げ実現


▶ 医療・歯科
・予約・会計システム導入
→ 受付業務の効率化
スタッフ負担軽減+定着率改善


■ NG例(非常に多い)

  • なんとなく便利
  • 福利厚生目的
  • 生産性向上(売上)に直結しない

“説明できない投資”は通りません


■ ⑤【注意】車両は原則対象外

➡ 営業車・普通車はNG


■ 例外

➡ 特殊車両は従来通り認められます!

(例)介護事業者の車いすやストレッチャーのまま乗降・移動できる機能を備えた「福祉車両」 など

ここ、勘違いによる不支給が多発する可能性があります!


■ ⑥ 支払いルールは厳格

▶ 原則

➡銀行振込


▶ クレジット・手形の場合

令和9年1月31日までに引落完了が必須


■ よくあるNG

  • 分割払い途中
  • 手形未決済

支払完了していない=対象外


■ ⑦ 「事業場単位」で判断される

➡ 労基法第9条ベース


■ 具体例

  • 本社・支店 → 別
  • 店舗ごと → 別

最大600万円も“事業場ごと”に適用
 ※業務改善助成金の上限額(最大600万円)は「事業所単位(場所)」ではなく「事業場単位(会社)」です。


■ ⑧【最重要】不交付要件は必ず確認

➡ 1つでも該当すると全て不支給となります!


■ 代表例

  • 最低賃金違反
  • 労働保険未加入
  • 交付決定前の設備購入
  • 賃上げ未達
  • 書類不備

➡ 助成金は

「条件クリア型」ではなく
「減点即アウト型」です


■ まとめ|今年は“設計力”の差が結果を分ける

令和8年度は、

✔ 是正型(最低賃金対応)
✔ 実効性ある賃上げ
✔ 収益改善投資

という方向性が明確になりました。


■ まとめ

➡ 助成金申請は「準備が8割、申請は2割」です!


■ 今すぐやるべきこと

① 賃金チェック
② 賃上げシミュレーション
③ 設備投資の整理
④ 見積取得(相見積)※交付申請時点で有効なものであることが前提な為、見積期限切れとならない様にもご注意下さい。


ということで、今年の業務改善助成金申請は、これらを8月までに完了できるかどうかで “活用できる会社”と“活用できない会社”に分かれそうです!


詳細はこちら

<令和8年度 業務改善助成金>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html#h2_free9

ドリームパーソル社労士事務所
代表 野田 千秋

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