2026年1月27日、中小企業庁が 「令和7年9月の『価格交渉促進月間』の発注者リスト」 を公表しました。
これは単なる統計資料ではなく、中小企業の価格交渉力強化・取引改善・コスト管理に直結する重要情報です。本記事では、これを「どう使うべきか」をわかりやすく解説します。


価格交渉促進月間とは?

「価格交渉促進月間」とは、エネルギー価格や原材料費、労務費の上昇が続く中で、中小企業が適正な価格転嫁や取引条件改善を進められる環境づくりを支援する取組みです。
この制度は、毎年 9月と3月 に実施され、取引先との価格交渉や条件見直しの促進が図られています。


発注者リストの公表って何が重要?

中小企業庁は、価格交渉・価格転嫁の状況と分析結果をまとめ、 発注者(親事業者)ごとのカテゴリー別リスト を公表しました。

この資料を見ると、

✔ 自社と取引関係にある主要発注者が
 → 交渉に積極的な企業なのか
 → 交渉に消極的な企業なのか

取引姿勢の傾向として把握できるようになります。


企業が得られるメリット

1. 取引交渉力の強化

発注者リストを確認することで、
✔ どの取引先が「交渉を前向きに受け止めているか」
✔ どの取引先が「調整に消極的か」

が見える化されます。

これにより、合理的な交渉戦略が立てられ、
➡「人件費の上昇分を価格に反映できない」
という悩みから脱却するヒントになります。


2. 取引改善で持続可能な労務管理へ

価格転嫁が進むことで、

✔ 原材料・外注費の負担軽減
✔ 労務費とのバランス改善
✔ 従業員の待遇改善余力確保

につながります。中小企業では、労務費負担が重くなりがちですので、この改善は従業員定着や採用競争力にも好影響を与えます。


3. 交渉材料として活用できる

取引先との交渉場面で、

✔ 「〇〇業界では価格転嫁が進んでいる」
✔ 「競合他社はこうした条件改善を進めている」

という 客観的資料を提示することで、企業側の立場を強化できます。


中小企業へのおすすめ活用法

まずは公表された発注者リストをチェック
→ 自社の主要取引先がどのカテゴリーなのかを確認。

交渉シミュレーションを行う
→ 社内で想定シナリオを作り、価格交渉時の言い回しや資料化を準備。

労務費・原価管理の改善計画に活かす
→ 強化された価格交渉力を賃金改善・福利厚生改善に結びつける。


経営者へのメッセージ

価格交渉や価格転嫁は、「弱い立場の中小企業には難しい」と敬遠されがちですが、制度の活用とデータを根拠にした交渉設計を行えば、しっかり成果につなげることができます。
労務費だけでなく、全体のコスト構造改善にもつながる取組みですので、ぜひリストをチェックし活用してください。

詳細はこちら

<価格交渉促進月間(2025年9月)フォローアップ調査の結果(発注者リスト)を公表します!>
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/follow-up/index.html

※各回における取組とフォローアップ調査結果について/2025年9月/「フォローアップ調査結果2(発注者リスト)」が、令和8(2026)年1月23日付けで更新

この資料は、価格交渉、価格転嫁、支払条件について、中小企業からの回答を点数化した平均値をア~エの4区分に分類・整理し、実名で掲載されている発注側企業(親事業者)が、どの区分に該当しているのかが明らかにされています。

ドリームパーソル社労士事務所
代表 野田 千秋

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