~日本学術会議が提言する「AI活用時代の経営人材育成」から、中小企業が今やるべきこと~

中小企業の経営者・人事担当者の皆さまへ――
「AIが仕事を奪う」
「生成AIを導入しないと時代遅れになる」

そんな不安や焦りを感じている企業も多いのではないでしょうか。

しかし、2026年5月に公表された 日本学術会議「AI活用時代における経営人材・経営専門人材育成の変革」 では、非常に重要なメッセージが示されています。

それは、

「AI時代だからこそ、“人間力”が重要になる」

という点です。私もまさにその通りだと感じています。


人手不足 × AI進化で、中小企業経営は大転換へ

日本学術会議は、日本社会について、

  • 人口減少
  • 深刻な人手不足
  • DX人材不足
  • AI技術の急速な進化

が同時進行していると指摘しています。

つまり今後は、

「人を増やす経営」ではなく

「AIと人が協働する経営」

へ変わっていく可能性が高いのです。

特に中小企業では、

  • 採用難
  • 管理職不足
  • 技術継承問題
  • 属人化

が深刻化しており、AI活用は避けて通れないテーマになっています。


しかし、“AIを入れれば解決”ではない

一方、日本学術会議は、

「AIリテラシー不足」

を大きな課題として挙げています。

実際、多くの企業では、

❌ AI導入目的が曖昧
❌ 現場任せ
❌ 情報漏えいリスク未対策
❌ AI出力を鵜呑み
❌ 社内教育不足

というケースが少なくありません。

つまり、

“AIを使う力”より

“AIを正しく判断する力”

が重要になっているのです。


社労士視点|これからは「AIリテラシー」が労務管理にも必要

今回の見解では、

  • AIのバイアス
  • 説明責任
  • 倫理
  • ガバナンス
  • 法的責任

への対応が必要だと明記されています。

これは人事労務の現場でも非常に重要です。

例えば、

  • AI面接
  • AI評価
  • AI採用分析
  • AI勤怠分析

などが普及した場合、

「その判断は公平か?」

が問われる時代になります。

つまり今後は、

“AIを導入している会社”より

“AIを適切に管理できる会社”

が信頼される時代になる可能性があります。


採用定着コンサルタント視点|“AIに代替されない人材”とは?

日本学術会議は、AI時代に必要な能力として、

✅ 認知能力

(AI理解・分析)

だけでなく、

✅ 非認知能力

(倫理・共感・判断)

さらに、

✅ 越境・統合能力

(人と人・部署・技術をつなぐ力)

を重視しています。

これは採用現場でも非常に重要です。


これから評価される人材の特徴

今後は、

  • 指示待ち型
  • 単純作業型
  • 情報処理だけの仕事

はAI代替リスクが高まる可能性があります。

逆に、

✅ 対話力
✅ 共感力
✅ 提案力
✅ チーム調整力
✅ 現場改善力
✅ 倫理判断力

を持つ人材の価値は、むしろ高まる可能性があります。

つまり、

“人間らしい力”

が、これからの競争力になります。


中小企業こそ「AI×人間力」が重要になる理由

大企業はAI投資を進めやすい一方、中小企業では、

  • 専門人材不足
  • 投資余力不足
  • DX推進人材不足

が大きな課題です。

だからこそ中小企業では、

「AIに全部任せる」

ではなく、

「AIを活用しながら、人の強みを活かす」

方向性が現実的です。


◎例えばこんな活用が現実的

AIに任せる

  • 議事録
  • データ整理
  • マニュアル下書き
  • 求人原稿作成
  • 問い合わせ対応

人が担う

  • 面談
  • 採用判断
  • 組織づくり
  • 部下育成
  • クレーム対応
  • 経営判断

つまり、

“人しかできない仕事”へ集中する

ことが重要になります。


「教育」が最大の経営課題になる

日本学術会議は、

「AI時代の教育体系再構築」

の必要性を強く提言しています。

特に、

  • リスキリング
  • 継続学習
  • AI教育
  • 実践教育

が重要になると整理されています。

つまり今後は、

「採用して終わり」

ではなく、

「学び続けられる会社」

が、生き残る可能性が高くなります。


⚠ 「AI導入だけ」で終わる会社は危険

最近は、

「とりあえず生成AI導入」

という企業も増えています。

しかし、

  • 目的不明
  • 教育不足
  • 管理不足
  • 情報統制不足

では、逆にリスクが高まる可能性があります。

特に中小企業では、

“AI導入”より“AI活用文化”

づくりが重要です。


まとめ|AI時代は「人間力経営」の時代へ

日本学術会議の見解から見えるのは、

「AI VS 人間」

ではなく、

「AI × 人間」

の時代が来るということです。

そしてこれからは、

✔ AIを理解できる
✔ AIを活用できる
✔ AIを管理できる
✔ 人として判断できる

企業・人材が選ばれていく可能性があります。

特に中小企業では、

  • 採用
  • 定着
  • 教育
  • DX
  • 労務管理

を別々ではなく、

“AI時代の人材戦略”

として一体的に考える必要があります。

社労士・採用定着コンサルタントとしても、
これからの時代に最も重要なのは、

「AIに負けない会社」ではなく、

「AIと共に進化できる会社づくり」

だと強く感じています。

参考資料

<見解:AI活用時代における経営人材・経営専門人材育成の変革>
https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf2/kohyo-26-k260511.pdf

ドリームパーソル社労士事務所
代表 野田 千秋

今後も、人事労務に関するお役立ち情報を発信して参りますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

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